circustic sarcas

Diary of K. Watanabe

2015-01-01から1年間の記事一覧

七回読め、と東大の人が書いていた。 かしこいひとでも、東大、という名前で本を売るのだ、と思った(東大というワードで売る時点で幻滅した。古い。30年ぐらい古い)。言ってることは、たぶん、読みの完璧主義を否定し繰り返しを重視する点で、フォトリーに似…

「もう、誰もいないね」 「誰も来ないね」

夢から夢へ。 筋から筋でないものへ。垂直のヴィジョンへ。人情から天啓へ。闇から光へ。思考から音楽へ。意図から閃きへ。 闇を物語らず、命がけの横っ跳びをすること。病みびとのためのディベルティメント。世の中が光るためには隅に追いやられる人が必要…

クラウス・リリのモーツァルトK330というだけで、なく準備はできてしまって、一楽章の楽しさとか、淋しさ https://m.youtube.com/watch?v=LKAT5MNV1b8 二楽章、彼女らしい、背の伸びた、フレーズの入りの大事さ、でも、毒が足りない。 https://m.youtube.com…

誰でもない者のための、言葉のない音楽

夢に近い少年期に死に近かったことを私は幸せに思う。 美しさに閉じ籠ること。恐らく死はそんなに美しくないからこそ、夢が必要となる。 夢は実現への焦がれではなく、消滅への追悼のように思う。

霧と曖昧

ても [接助]《接続助詞「て」+係助詞「も」から》動詞・形容詞と一部の助動詞の連用形に付く。ガ・ナ・バ・マ行の五段活用動詞に付く場合は「でも」となる。 1 未成立の事柄を仮定条件として述べ、その条件から考えられる順当な結果と対立する内容の文へ…

必要があるとすればそれは夢だ。 _ 早朝から深夜へ滑り降りて行く。

Loomer, Loomer, loomer

カムデンからプリムローズヒルへ。 MBV/Loveless, Loomerの0:11に現れる、高音の五度上行。ソ・レ、抜けるような。光のトンネルを抜けるような。透明な。透明なシュプール。 歩いた。 プリムローズヒルからハムステッドヒースへ。 祝福が約束された光の胎児…

わたしはあの世へことばをとばす えいえんにいきつづけるために

なるべく透明に、遠めにいて下さい。 やすみ。 同じことばかり、同じような違うような言葉で。濡れた朝の街、濡れた君の背中、誰からも見えない、僕たちからは見える場所で。高い。どこへ行こうか、どこでもないこのままとても遠くへ登っていけたら。斜めに…

夢見るように殺してくれ やぎんさんの詩の一句をふと思い出して。 殺してくれ、と、夢見るように、の遠い差異。が曖昧と、渾然とする。こと。

平和という概念を愛するということは、今の世の中では、たいへん左翼的で、頭が悪く、ブルジョワ的所作であるのかもしれない(ジョンレノンのイマジンを嫌悪する人たちがいる、という番組をcnnかbbcか何かで見た、あれ(イマジン)は想像力のないかねもちの戯言…

自分が、綺麗と汚いに分裂して、美しさに焦がれる側面のなかでひとに寄り添い、その途端に汚さを噴出する、ということがよく、ある。 ひとが、私のために流してくれた、美しい方の涙のことを覚えていたい、そしてそれを裏切らない人間になりたい。 この曲芸…

絶望の代償に、私は絶望してない人たちに対する何らかの位置に私を置いていた。死しかない、狭められて、永遠の回路を回り続ける地獄の思考の中で、私はそれでも、こうすれば絶望がないのだろうか、という試行的な想像に瞬時至り、すぐに思った。絶望しない…

悲しみが消費されて行く。私の届かない尊いものがあると信じなくては生きることができない。われわれはどこからきたのか、と問うた画家は、自分が描いているものは何か知っていたのだろうか。それが風であることを知った作曲家は、それが風であることを知っ…

悲しみの別の名前だ。

たけみつさんの小さな空のアルトパートを歌った小さな頃に、自分のパートから発せられる甘い響きのことを愛して、同じようなないせいの甘さが、このよんきょくめのないせいに聞く。わたしがたけみつさんの歌が好きなのは、ないせいのならす夢なのだ。それに…

ラヴェルがクラランに来ている時、私は『日本の抒情詩』を弾いて聞かせた。 彼は繊細で手の込んだ楽器の響きに魅了され、精妙な技巧に興味を持った。 彼は直ちに夢中になり、同じような作品を書こうと決心した。 まもなく彼は、マラルメの詩によるすばらしい…

空爆の豪雨 http://youtu.be/Zwji3k0v_AM (雨降るように) しかし彼がやっているのは叩きつけることでなく、おそらく、跳ね返ること(拾い上げること)比較動画 http://youtu.be/L9XhrSmqCPI らんらん。もっと速いし、もっと演じているのに、そころふの恐ろしさ…

精神科医の中井さんが、友人の会計士が、企業がおかしくなるためには理由は一つあれば良い(それはなんでも)が、企業が立ち直るには、いろいろ基礎体力が戻って、いろんな理由やら条件やらそろって、気がつけば立ち直っている、というわけでなかなか難しい、…

ピープルタイムのケニーバロンのピアノが好きだ、ナイトアンドデイの長い長い無窮動みたいなソロが。ときにジャズはこの種の前へ前へ動く何かを聞く、本当にほとんどないのだけれど、それはクラシックにも、ジャズ自体にも、そしてケニーのアルバムを聴いて…

とてもかっこいい言葉が書きたいな、と、亡くなった詩人のことを、ともだちがただただ言葉がかっこいい、とかつて言っていたことを思い出して、そう思うのだけど、あの人は、かっこいい言葉を書きたいなと思って書いたはずがない、わたしはいまだに、お茶の…

夜、嗚呼。 誰かが呟く。とーくで。 わたしは、笛のように 祈ることしか。

どう考えればよいのか、わからないまま、混乱する。たいせつなひとを、失いつづけていく、人生はそういうものなのだろうか? 忘れないでいることは、その人のためになるのだろうか。美しいひとから、失われていくのは、どうしてか。

いつもないてしまう。 http://www.youtube.com/watch?v=2SC_zCEdu1c 朝比奈の、1976年、ザンクト・フローリアン。 18:40からの二分間の長い長いクレッシェンド。 特筆すべき遅さ。ついに金管が叫ぶとき、まだティンパニが抑えている、この抑えがすごい。 ザ…

好きなものがあるから、わたしは生きていける。わたしはわたしのつくるものを愛せないから、外を見ていられる。天才はきっとつらい。マグマの熱量に耐えられるように体は出来ていない。夢見ていたいよ、ずっと、夢見ていたいよ。

夢、というあの言葉のために、はやく死んだ人はたぶん多い、いつまでもこちらがわで、ゆめみつづけることはできないだろうか