circustic sarcas

Diary of K. Watanabe

ラヴェルがクラランに来ている時、私は『日本の抒情詩』を弾いて聞かせた。
彼は繊細で手の込んだ楽器の響きに魅了され、精妙な技巧に興味を持った。
彼は直ちに夢中になり、同じような作品を書こうと決心した。
まもなく彼は、マラルメの詩によるすばらしい『詩』を私に弾いてくれた。

イーゴル・ストラヴィンスキー


マラルメのあれを、ギリシャの音だと思っていたわたしは、混乱して(たぶん、あの無時間なゆらめきを、ビリティスと同じに見ていたから)、あの呪文「グレコジャポニズム」(ホイッスラー)を唱えずにいられない。

ttp://museum.fc2web.com/ravel/composition/3_mallarme.html
ttp://numabe.exblog.jp/10963649/
ttp://www.asahi-net.or.jp/~RD6Y-TKB/Montreux001.html

例の2曲はピエロの影響下に作られている、とのこと。浅田氏によるとこの3曲を極圏、とブーレーズは呼ぶ。
ttp://realkyoto.jp/review/takahashi-with-hatano-2/

マラルメは本当に素晴らしい曲だと思う。上のURLの一つで、ドビュッシーマラルメの同じ詩で作曲するうえで、先に権利をとっていたラヴェルドビュッシーにも権利を与えるよう権利者に訴えかけたようなことが書いてあったが、ドビュッシーの曲を聞いていたのだろうか。生涯ライヴァルというか、面白くない気持ちを抱いていた二人だったはずだから、意外と聴いていてこれなら勝てる、とか思ったかもしれないなあ、などと邪推。実際、ラヴェルの魅力のほうが、なぜかずっと高い(浅田氏にまったく同感)。ドビュッシーのほうが和声のヤバいところへ行ったはずの人なのに、ラヴェルがここで一番危険な水域へ達していると思う。

ttp://www.hananoe.jp/classical/gakunomori/gakunomori026.html
ブーレーズがそういうのも、結局その3曲の極圏に続く作品を作ったという自負があるだろうからかもしれないと思った。

古澤先生のこと
http://www.nikkei.com/news/print-article/?R_FLG=0&bf=0&ng=DGXBZO45049720W2A810C1000000&uah=DF260420132778
https://www.youtube.com/watch?v=jW3rrqHuI_o
http://www.amazon.co.uk/Ansermet-Conducts-Stravinsky-LHistoire-soldat/dp/B000027FQK