circustic sarcas

Diary of K. Watanabe

ピープルタイムのケニーバロンのピアノが好きだ、ナイトアンドデイの長い長い無窮動みたいなソロが。ときにジャズはこの種の前へ前へ動く何かを聞く、本当にほとんどないのだけれど、それはクラシックにも、ジャズ自体にも、そしてケニーのアルバムを聴いても見つけられない。ナイトアンドデイを愛する私。鳴り響いていた近江八幡のカフェで、美しさに驚いて店主にアルバム名を聞いた、あの時わたしはなぜか近江八幡にいた、近くて遠い、あそこは、私の中で、石垣島の星のしたにあり、人が走る大垣の静かな神社の脇に降りている。愛している、という言葉を、かんたんにわたしは発してしまう。そんなピアノ。片目でスタンゲッツが肩で息をしてくるしそうにしているのを見つめる。たぶん、だからこその長い。