circustic sarcas

Diary of K. Watanabe

2021-01-01から1年間の記事一覧

星に向かって歩き出すまえの一歩、「囁くことさえしないでください」の指図(サイン)。そして見えない虹のうえを滑る、白く、霧笛が聴こえるなかを。降りたら、また一段ずつ登る、子どものように、片足ずつ。てっぺんに辿り着いたら夜の色が変わって。

新しい名前の病気になって またひとつ またひとつ

流される。流されたまま夢を見る。疲れていることで無感覚になり、何もしないことで感じる恐怖と虚無を忘れることはできても、詰め込まれた仕事は私がしていても私とはなんの関係も持たない。 自分ができない、他よりできない、と苦しみ悲しむばかりでそれを…

不幸としても出涸らしで、書いて意味のある言葉など最早なにも残っちゃいない。平凡を淋しく生きる未来を描いていなかった。いずれにせよ大いなる悲劇に終わるはずだった人生はいまはただ、、、

生きていたということを証として残すためにインターネットに何かを綴るという行為は10年前のわたしにはおそらく響いていたと思う。読んでくれる人は(特にコメントを残してくれたわけでなかったとしても)ネットワークの向こう側のモニターの向こうに私には確…

君を探して見回すけれど 君はいない もうどこにもいない

あれはなんだったんだろうか、と僕たちは丘に登ってつぶやいたりした。

池袋にはもう住みたくない。池袋にはもう住みたくないのです。

悩みやら悲しみやらを吐き出しながら生きていく方が、悩みやら悲しみやらを感じないで生きていくよりも贅沢な人生のように思うのは苦しみの性なのでしょうか、

生きるのは得意じゃないです苦手です

私は愛を捨てて行く 白雪の舞う如月に

あなたがいいと言ってくれるのはあなただけでした それだけ のこと 何も残らなかった傷から また何か新しいものが 生まれないというただ それだけの こと

ひたすらブランコにむかって駆けていく子供を見ている目が瞬く瞬間両足が静止する浮いて

囁きかける傘の蔭 樹の傍で あなたが発した母音 丘の上まで歩いていく のびていく道 記憶 いそがなきゃ と走りはじめる わたしたちを 月が見ている それを見ている わたしたち 深夜バスの中 葬列が連なる たくさんの あなたの影 樹 母音

星を探すふりして悲しさを探している 言った途端に、固定化するから、 言わないで。浮遊している 森の家で、弾いたピアノのように、 まえにも うしろにも、経絡のない、それ。 響き。意味を失って。

あなたはどこからきたの? 生きることは罰ゲームではないの? ながくインフルエンザで学校を休んで、出てきたころにはみんながそろばんをできるようになっていた。わたしは、そろばんの基礎がわからないまま、応用編を習うことになり、何も身につかなかった…

自分メモ:小説 君の名は。(新海誠)

2016年の作品。映画未見(これから見る)。新海さんの作品はwikipによると英題がオリジナルでついているそうでこれは"your name."小文字始まりである。君の名は。という助詞「は」はそのあとに何かが来ることを予感させたまま句点で閉じているのでこれは実際…

自分メモ:涼宮ハルヒの憂鬱(谷口流)

2003年の作品。いまさらラノベの古典を読み始める。ビブリアもその動機。比べると後者の方が知的好奇心をくすぐるもので、それをもって後者を「ライト文芸」(ラノベに対照して、)と呼ばせしめるらしく、ふむふむ勉強になる。 文体はキョンがただひとりごと…

自分メモ:転職の思考法(北野唯我)

敢えて小説型で書いてあるビジネス書という分野がある。その狙いは何かと考える。この本の場合文学性を狙っているわけではなさそう。 170センチ弱はあるであろう、スレンダーな体から流れる、美しい髪。そして少し日焼けしたきめ細かい肌。こんな異性に街で…

自分メモ:仕事選びのアートとサイエンス(山口周)

面白い本。興味深いいろいろな人が言っていることをうまくピックアップして、百貨店みたいに並んでいる。その選び方にこそ筆者の視点の独自性がある。一方で、それぞれの主張が互いに矛盾をきたし始める感もある。 不安定で不確実で複雑でかつ曖昧な世の中で…

自分メモ: ビブリア古書堂の事件手帖

北鎌倉という場所に舞台を置いたことがとてもいいと思った。ライトノベルをあまり読まない人だから、 「うん、まあ……ちょっと」 『ちょっとってひょっとして……ちょっとあの巨乳に触っちゃったとか?』 「そんなわけねえだろ!」 『でも、ほんと大きいよね、…

この世でいちばん大事な「カネ」の話(西原理恵子)

良い本。そうかなあ、と首をひねるところもすこしありつつも。 貧困が循環するということ、「どん底」というほどの貧困がおそらく現在も地方都市を中心に(もちろん東京にも)存在し、人々から選択するという思考を奪っていること、がサイバラさんによって丁…