circustic sarcas

Diary of K. Watanabe

死んだあなたが出てこない夢が続き、また再び、あなたが生きて現れ、立って歩いていた。それは日曜の昼下がりに見た夢だった。わたしはここしばらく、週末の昼に起き上がっていることができない。私たちは誰かのお墓を参る、あなたは目がほとんど見えず、灰になって立っている何かを、それらは位牌のようにいくつか並んでいる、手を伸ばしてそれらを崩してしまう。間に合わなかったのかな、と私たちは話す。場所はお葬式になっている。知らない人たちが、死んだ人を知っているということで集まる場所。不思議な、ネットワーク。そこで知り合って友達になったり、恋に落ちたりするなら、わたしもお葬式をしていいかもしれない。結婚式の二次会がおなじような役割を果たしていることは知ってる。でも、死んだ人を介してそういうことが起こってもいいな。そう呟きながら、友人の死のあとに知り合った恋人の姿が急に目の前に現れて、そうだ、私たちは、友人が死ぬ前には知らなかったのだ、友人の記憶を共有していたに過ぎなかったのだ、ということに思い至っていなかった。重い喪失のあとに自然な悲しみと解決が続く中に、突然私はあらわれ、その人の自然な解決をただ乱しただけではなかったか。私はいまだに申し訳なく思う。元気だといいなと思っては、確かめるすべを知らない。確かめるということ自体が、自己満足に過ぎないことも分かっている。もし確かめたことが、望んでいる内容と違ったとして、どうするのか。