circustic sarcas

Diary of K. Watanabe

ずっと建物がどうだとか、空気がどうだとか、自分はどう思ったとか、女の子はいいなあ、とかそれがずっと続いて、やっと他の人物が現れるんだけど、全然書けてないわけ。結局あなたは人間に興味ないんだなーって思ったね。自分はどう感じた、この感性を伝えたい、なぜなら自分は敏感で、それを伝える義務がある。そうなんでしょうねそれなら。それは小説ではない


小説が定義される必要があるのか。人が出て来てストーリーが始まる、そんなのもうたくさんなんだよ。人に興味ない、そうなんでしょうね、自分にしか興味ない、そうなんでしょうね。じゃ自分に興味ない人しか小説なんか書けないってこと


なんでそんなに小説にこだわるのかな。片手でおさまらない世紀の古いフォームであるし、人はそれを期待してそれを読む、そこには伝統と蓄積があり、革命はそれを踏まえた上で起こる。であなたはどれだけ小説を読んできたというの。小説はあなたにとって魅力のないフォームではないの。あなたが人間に興味がない時点で。興味がない形態で何か新しいものを作ろうとしても、結局のところそれはそのフォームである必要はないし、誰にも求められていない。フォームには本質があり、あなたしか掴んでいないそれを過去から吸い上げて変質させるしかない。過去がくだらないからゼロから作るったって、突飛と思いつきと名誉欲の混ぜこぜが現れるだけじゃない