circustic sarcas

Diary of K. Watanabe

訳のわからないような気魄で、ぬまたにさんが詩を読み、ぼくが後ろでバッハを弾いた、パフォーマンスのことを思い出して、録音も録画もしなかったことを悲しく思いながら、誰の記憶にも残っていないかも知れないけれど、私の鬱の真ん中に、それがあってくれていることを、遠く幸せのようにも思った。もうたぶん、命を燃やすことは、できないので。


誰かに届けたいという強烈な思いは、不幸とともに霧散してしまった。青春の長さは人それぞれだが、わたしの場合それは、生きる意味への問いの時間だった。答えはなく、わたしは死ななかったけれど、代わりに死んだわたしもいた。