circustic sarcas

Diary of K. Watanabe

ひさしぶりにシューベルトの未完成を全曲聴いた、サブスクで。あまり初期ロマン派は聴かないし、だからCDを持っていなかった、いや、ムラヴィンスキーのを持っていた気がする。のだけれど、今日久しぶりに聴いたの、そしたら、冒頭のか細いチェロコンパスから、さらにか細いヴァイオリンが被さってくるあの冒頭に、SPレコードの雑音の向こうから聞こえてこないことに違和感を感じたの。それで、あ、あんまり久しぶりに聴いたから、初めて聴いた子どもの時の、ひいおじいさんの残したSPレコードをひっくり返して全部きいていた時のことを思い出したのね。だから初めての出会いは誰かの演奏だか忘れたけどSPだった。そして、未完成はやっぱり冒頭はSPのノイズの向こうから立ち現れて欲しいというのが原体験みたいになってるんだなと思ったの。