circustic sarcas

Diary of K. Watanabe

などと書きながら東京は赤坂夜の十時、天井の高いカフェにはCan't take my eyes off youが流れていて、久しぶりに聞いたのでSeptemberとの違いすら分からない駄目なわたしなのだけれど、しかしこの曲の半音階下降のときめきって言ったら、ああ、これがアメリカ、夢に見たアメリカ、とキラキラしてしまうのに、例の有名なふぁ#そ、ふぁ#そ、ふぁ#そ、という半音階上行でそのトキメキを逆行させる、という発想というか、純粋に上がってしまう、この純粋な上がり方がなんだか駄目な僕にはセプテンバーを思い出させるのだけれど、それ以上の爆発力がある。でも、オリジナルはそもそもそこまで上がってはいない。

1967年的な音がする、こういうのを聞いていると、ビートルズがいかに古びていないのかを感じてしまうのだけれど。68年にバースデイやディア・プルーデンスを演奏したころの彼らが仮にこれをカバーしていたらどんな音がしていただろう、という妄想は三十分ぐらい幸せになれる内容がある。
この曲を一気に有名にした例のアレンジは、曲の内側にあるものを最大に、たしかに最大に引っ張っていてすごいんだけど、この、この曲しか知らないグループ、ボーイズ・タウン・ギャングの、ギャングっぷりったら、曲のよさだとかそういう議論をすべて忘れてしまうぐらいすごい。この男の人たちの存在意義、その動きの、コンパクトネス!!!!

特に、1:46からのカメラワーク!!男性の動きのやばさでそうとう熱いのに、1:52に至っては壮大に吹かざるを得ません!!!(こんな話をしたかったのではないのに)