circustic sarcas

Diary of K. Watanabe

左利きの運転手と右利きの車掌
まっしろいホームにおりたつと赤いはた
さよなら
ホームの端のポール
今夜は空が見えない
君の色を思い出せない
今日
左利きの運転手が右手で手をふる
線路脇のテニスコート
そことわたし
こことないこと
今夜は空が見えないし
君の色を思い出せない
君のにおいも
今日は



ぼくはきみにあいにきた
なのにきみはぼくの頭蓋骨のおおきさばかり測っているんだ



コニーアイランド、とてもとおいとおいところに
あなたがどこにいても、どこで息をしていても
さよならの波をおくって、
いつもきみのために、すべての日をきみのために、
すべては壊れてしまって、いちにちのおわりに、
へんな歌を夜じゅう歌って、ボートを漕いだ
ぼくらふたりきりの町へと、コニーアイランド
ぼくらをつれて、ボートは揺れて