circustic sarcas

Diary of K. Watanabe

ウディ・アレン/ローマでアモーレ

これはひどい。呆題にもかかわらず、近年力が抜けて見るのが疲れなくなった彼の、天才がキチガイになるとどれほどすごいかということを押し付けなく実感して、感想としては、こりゃあひどい、しかなく、日曜の名古屋の夜にたった十数人の客がみるべき映画じゃあない、これは人生万歳以来の凄作で、こんな訳のわからないものを脂の抜け切った老人が作りまくっているこの時代に映画好きとしていられるというなんという僥倖なんだろう。いつもどおりにふわふわと力が抜けて安心なのに、ただ一点のみにおいて狂っているという、なんだろう、このバランス。エレン・ペイジは相変わらず微妙に魅力的で、ペネロペは昔に戻ったみたいに奔放で、いろいろ惹かれるのだけど、メインのウディパートのひどさがひどい。想像超えて行く。オススメ。マスト。