circustic sarcas

Diary of K. Watanabe

スキー


先生がスタートの合図をおくった
ぼくはスキー板を前にすべらせる
風が顔に当たる
いいきもちだ
とおくのほうに雪山が見える
きれいだな
あっ加速しはじめた
ぼくはストックをぐっとにぎりしめ
スピードを落とそうといっしょうけんめいしたよ
でも止まらない
どんどん加速していく
スキー板がかってにうごいていくんだ
ほんとうにこわい
おそろしい
あっ 前に人がいる
あぶない
ぼくはよけようとしたよ
でも、こけてしまった
いたい
本当にいたいよ
なんでぼくがこんなめにあうんだ

もうスキーなんてきらいだ!!


(後記:詩に興味を持ち始めたらしい。このことはよく覚えている。作文では文の途中で改行してはいけないのに、詩ではしてもいい。それが、情景が目の前に広がっていくようにスピード感が出ていい、というイメージだけを持って、書いたのがこの詩なんだけど、できあがったものが存外つまらないものだったのでがっかりしたような記憶がある。)