circustic sarcas

Diary of K. Watanabe

東京芸術劇場/オルフ カルミナ・ブラーナ

なんだか無性に腹が立って抗議の意味で拍手しないで帰った。演奏に対する、というのもあるし、オルフ自身への抗議かもしれない。CDで聞いてる限り好きな曲だったし、いつか指揮してみたいと夢見てきた曲だけど。クライマックスのソプラノの独唱のまえで少年合唱が座って、そのまま歌わないという曲だったのだ。僕が指揮者なら絶対に歌わせる。あれは、自分があの席にいたとしたら絶対に抗議するし、子供をバカにしていると思う。本当に心の底から怒った。子供だけフィナーレに参加させないという蔑視。バカバカしかった。本当に怒った。ソプラノが身を捧げた後の合唱の後、一瞬にして永遠の沈黙の後、運命の打楽器がくるのに、そこはマーラーのハンマーなのに、ぜんぜん、心に響いてこなかった。一般に、指揮者は打楽器というか、リズムに愛がなかった。リズム命の、リズムだけの曲なのに。あそこは、マーラーのハンマーだと思うよ。本当に。運命が、女神が、かえってくるのだよ。