circustic sarcas

Diary of K. Watanabe

ルドン展、岐阜県美術館

たけみつさんの幽霊を追いかけるようにして見る。夢のなかへ、が、39ということを強く強く覚えた。感動的なカタログは買ってよかった。聖母が最後というのが泣ける。カタログあついからゆっくり読みたい。とにかく、仏陀とペガサスがおなじ部屋にいるというのは、オルセーのルドン部屋ぐらいすごいことだと思った。暗い梯子を登りながら西洋の名前を探した芥川が見ることができた数少ない西洋として、ルドンの仏陀が西洋の代表性を帯びえたか、ということについて考えた。芥川の額の血筋と武満の額の血筋を頭のなかで並べて考えた。西洋を探す前に鯨であることについて考えた。深海のイメージ、ルドンの。カタログ、実証主義のなかで若いルドンは葛藤して出ていけなかったのではないか、と、いう、の、激しく心打たれた。