circustic sarcas

Diary of K. Watanabe

3・2
キャラクターはとてもつらい。レコード会社のビクターの犬は、音のなっていないスピーカーに耳をすまし続ける。ペコちゃんは舌を出し続ける。舌は乾かないのだろうか。グリコ人間は手を45度に上げつづける。これは、しんどい。ぼくだったら、30分ももたないと思う。おたべの人形はエネルギーのあるかぎりおじぎを続け、かに道楽のかにも、足をずっと動かしているのに進めない。みんな、人間のせいである。やがて、キャラクターの反撃が始まる。人間は、スピーカーに一日中耳をすまし、ある人は舌を出し続け、ある人は手を上げたままになることであろう。これからはキャラクターに重労働させないようにしよう。ぼくにはキャラクターのさけびがきこえる。

(注:最後の一文が痛いなあ。ぼくには、なのだ。ぼくは特別だという叫びが聞こえる。)