circustic sarcas

Diary of K. Watanabe

香水をつけていないのに香水みたいな匂いのする人がいて、それがその人自身の体の匂いで、そんなのってひどいや、と思いました。話し方はだれにも似ずにやわらかい声で、断定的なことはできるだけ言わないけれど、奥のほうに自分の意見があることはしっかりと見えるような話し方をする人で、そんなのってひどいや、と思いました。それでしかもかわいかったんだから、そんなのってひどいや、と思いました。敵わないです。それが結局ぼくが8年前に思ったことで、いまだに強烈に体と魂の中に残り続けているのだから、そんなのってひどいや、と思います。敵わないです。