circustic sarcas

Diary of K. Watanabe

よけいなものそぎ落としてきれいになろうとして、内側をくり抜いてしまったみたいだ。だけど、多分それが私がなりたかったものに近いものだったのだろうと思う。



美しい人たちはいつも私の理想を映されていたきれいな白いスクリーンだった。あの人たちは自分を語らず、外に目を向けていた。たぶん、彼女たちは空っぽだった。



空っぽな中身を満たそうとして、美しいものを求めた。そして内側へ崩れていく人もいただろうし、性格ががらりと変わる人もいただろう。重要なことは、わたしがあの人たちのことを、何も知らなかったし、何も知らないと言うことだ。



わたしは自分を語る言葉を持ちすぎるし、自分の中に何かがあると信じてしまっている。あの人たちはそんなことは少しも信じていなかった。それこそが美しさだった。



だからわたしも近づこうとすると、空っぽになるほかにない。一度内側を徹底的にきれいにしてしまいたいなと思う。その方法はよくわからないのだけれど。