circustic sarcas

Diary of K. Watanabe

そこでは、世の中の半分は不可知で、もう半分は未知でできていた。すべてを知ったつもりで絶望と死しか見えていなかったはずの私は、あまりの分からなさに絶望しながらも、切にそれらを分かりたいと思った。スーパーに吊り下げられた展示の文字の、カムデンの運河沿いに置かれた標識の文字の、それらの、私に対する挑発といえば、私をもういちど、生きさせるのに十分なほどだった。