circustic sarcas

Diary of K. Watanabe

すべてのあいのはなしを
してもこころもとない


http://youtu.be/B4QVJVzcstY


大学のベンチに座って
目をつぶってマーラーを聞いていて
終わって目を開けたら
夏のきみどりのなかで霧雨が降ってた


と彼女は言ったので、ぼくはこのひとを
愛さなくてはならない、とおもった


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仕事中に、ワルター、ウィーン、第二次世界大戦前のマーラーきゅうばん、上の動画、のフレーズを思い出して、マーラーがこんなにも血肉になって、しかもマーラーの世界がしによって崩壊する音の何倍も、本当の世界が崩壊しそうな前の日に、演奏されたこの、少し速い演奏、特に一楽章の、バイオリンの思い切りのよさと滑らかさ色めき、と、秩序ある混乱、というよりは、歌のある混乱。を思い出して、泣きそうになり、いま帰宅して、あ、ひょっとしてコルンゴルトはこの場所にいなかっただろうか、ウィーンからもう出たあとだろうか、と考えた。


ぼくにとってマーラーはすべてこの懐かしい9番1楽章に戻って行く、この時代の、オケの音がしないウィーンフィルに戻って行く。泣くような声。ピッコロの切りさくような叫び
、バイオリンの不思議な甘い音程、