circustic sarcas

Diary of K. Watanabe

矛盾があるから自殺がある。他者との、社会との。ところが、矛盾という概念こそが、キリスト教ソクラテスヘーゲルが持ち込んだ悪い概念であり、矛盾の解決によってアウフヘーベンされる、などという解決方法などルサンチマンみたいなもんや、最初からすべての生の多様性は肯定されるべきやねん、苦悩というものがもしあるのなら、それは矛盾や否定の苦しみ(この社会とうまくやれないよー)ではなく、多様性をごっそり肯定し喜ぶことの八つ裂きの苦しみなんやねー、と言われ、ものすごくびっくりしているところ。あれも喜べる、これも喜べる、あれもこれもいかにして喜ぶか、ということは、過剰からくる苦しさでもあり、矛盾を苦しむのではなく、差異を肯定していくことの難しさなのだろう。もっとも世界でにくしまれ、美しくないとされる人や、ものや、場所や、国を、どうやって喜べるのか。