circustic sarcas

Diary of K. Watanabe

20040816


  僕は一度だけAを家に連れて行ったことがある。僕らが高校時代
  のことなのに母はいまだに、一度見たきりのAに一目惚れしたままだ。
  テレビで綺麗な女優を見ては、「Aさんに似ているなあ」と言う。
 「お前があんな素敵なひとをここに連れてきてくれたことが、わたしの一生の中で
  いちばん幸せだったことの一つだ」と母は言う。僕は泣く。