circustic sarcas

Diary of K. Watanabe

オディロン・ルドンの幻想的な版画に見せられたマルメラ、否、マラルメはかつて画家への手紙でその題名の詩のような美を指摘した。詩人にほめられるような題名をつける版画家として私はルドンを記憶した。ここに三重県美術館所蔵のルドン/ヨハネ黙示録がすべてある。ここでの題名が黙示録からの引用か、ルドンによるものかは知らない。しかし、この言葉と絵の結びつきの強烈さは中学生時代の私の心の奥まで染み渡ったのである。是非とも見てほしい。しかしやはり私は版画家時代のルドンよりも後期のパステル画時代のルドンのほうがすきだ。題名は単純になっていくのだが。


そしてわたしの書いてみたかった詩はルドンの版画の題名のようなものだった。
(あるいは放哉、重吉、山頭火、、、)
短く、版画のように。筆で塗られる絵ではない、金属の一瞬により転写される絵。そのような言葉。