circustic sarcas

Diary of K. Watanabe



このメロディパターンは、必ずしも同じではないと思うのだけれど、このゆったりとした付点リズムが同質のものであることは間違いなく。quintetの1:50にかけられているとんでもない魔法、こんなに美しいリタルダンドポルタメントは、ウィーンの爛熟的な文脈の中ですら、12音技法に遅れてきた(すべて遅れてきてしまった)この人にしかかけなかったし、これ以降、二度とかかれることはないものだと思う。掛け値なしに。


考えてしまうのは、SRとKGを結ぶこの二曲のなかで、SRは相変わらず美しい向こうがわな音をやり続けているのに、KGがこの世界を書いたのはこの一曲だけだということで、このいろんなことができすぎた天才が、ここに立ち止まり続けることができなかったのは、ひとえに、周りがオペラ以上にこれを賞賛しなかったからではないかなあ。。という、想像。


この(おそらく)数ヶ月に、KGに何があったのか。この曲(と別れの歌)のときに、いったい何があったのか。恋なのでしょうか、0:08に歌われるミソラファ#が口癖の恋人を持ったことがすべてだったのでしょうか。あるいは、この曲がつけられた歌詞(おそらくこの美しいメロディはそれがなければつけられなかったということを考えると、やはりあの人は、オペラの人でなくてはいけなかったのか。


この前のコンサートで和訳をもらったのだけれど、RPGの根カフェにて手元にない。隣のブースでは飲みの帰りなのか男の人がげろげろ言ってるし、上の階はさらにがんがん言ってるし、殺人事件はまだ解決してない。


YTから引っ張ってきた英訳をてなもんや重役

Moon, thus you rise again 月よ、お前はまたのぼっていく
above the dark valley of unshed tears?  ぬぐわれない涙の暗い谷の上に
Teach, o teach me not to long for her; ああ、あの人を求めないように諭してくれ
to make pale blood run. 青い血が走るように(?)
This suffering is not suffering この苦しみは
from two people parting. 二人の人間が別れることの苦しみではない(?)


Look, you cover yourself in fog. ほら、お前は霧のうしろに隠れている 
But you can not darken the brightness of images けれどお前はあの像の輝きを暗くすることはできない
that give me more pain every night and wilder. 毎夜私に苦しみを与え、私を戸惑わせるあの姿の。
Oh! profoundly I feel the heart that must be separated will burn without end. おお!深く、私は感じる、引き剥がされた心臓が終わりなく燃え続けるのを。