circustic sarcas

Diary of K. Watanabe

第五夜。


人が話ばかりしている。自分の身が危うくなると話をしようとする。なになにのように、といい、なになにとはなんのことだ?と必ず敵から問われ、ながなが話し出すのだが、一言の喩えを捕まえて、それを知りたいと思うかれらの好奇心は一体何か。そして延々話している間は、殺されないですむのであり、話はますますメタになって、話のなかの人が「それはなになにのようでございます」「なになにとはなんのことだ?」ってなって、また長い話をはじめる。話を聞くことで、敵は相手を許したり、ぎゃくにだまされたりするので、話など聞かずに殺せばいいのに、このお話を聞き好きぶりはなんなんだ、とおもう。