circustic sarcas

Diary of K. Watanabe

むかし
きみは白い服をきて
なにもいわないで立っていた

きみがはじめてことばを言った
とてもなぞめいていた
きみは白い服を脱いだ

それから
古本屋へ通いはじめる
ぼくのしらない言語の本をたくさん読んで
ときどきちいさなたまごを吐く

たまごはつるつるしていて
ちいさな文字が彫られている
がんばって読むけれど
なにもわからない